ワーゲンに長いこと乗っているとある日突然思わぬトラブルに遭遇することがあります。
ファンベルトが切れた時の話です。
信号が青に変わってばーっと加速したときです。
後方のエンジンルームからババッ、ガラン、カラカラと音がしました。
おお。何か壊れたぞと思いましたがエンジンは普通に回っています。
バックミラーで後方を確認しましたが煙がモクモクというのもありません。
そして僅かな車からのインフォメーションであるスピードメーター内のチャージランプが点灯しているのに気付きます。
ああ。きっとファンベルトが切れたんだなとすぐに推測できます。
車を安全な場所に止めてエンジンルームを開けてみると案の定ファンベルトが切れています。
ちぎれたベルトからくもの糸のような繊維が、絡め取る前の綿菓子のようにエンジンルーム全体に広がっています。
ワーゲンはご存知のように空冷でありましてこの1本のファンベルトで発電機とエンジン冷却ファンを回しております。
このまま走り続けるとエンジンがオーバーヒートしてしまいます。発電もしてくれません。
少しくらいは走ることもできるでしょうが、よろしくありません。
少し冷静になって考えます。
さて、どうしたものか・・・・・。
よく考えたら歩いて3分のところに自動車部品屋さんがあるのを思い出しました。
そこでばらばらになったファンベルトを集めてもっていきました。
自動車部品屋さんでパズルのようにベルトを繋いでみたら見事ベルトの直径が再現できました。
おかげで無事使えるサイズの部品をGETすることが出来ました。
工具を車載していたことも幸いして見事路上復帰することに成功です。
ベルトの切れた場所がとってもラッキーで不幸中の幸いとはこのことです。
ただしワーゲン用のベルトの”巾””V”の角度はぴったりとはいきませんので後日専用のベルトに交換しました。
今もそのときのベルトがエマージェンシー用としてワーゲンに積んであります。
みなさんもファンベルトの予備と最低限の工具を車に積んでおきましょう。